[ 本格/新本格 ]
NO推理、NO探偵?
柾木政宗 初出版: 2017年09月 平均:3.00点 採点者数:5人

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採点傾向
No.5 5点 人並由真 2017/10/09 12:33
(ネタバレなし)
 第1・2話に関しては、そのイタさが実にざわざわ来る感じだった。なんというか、田舎からアメリカンドリームを夢見て都に出て来た女子の漫才師コンビが、いざステージに立ったら、かねてから仕込んできたネタですべりまくるような…。
 ただ第3話(旅情ミステリ編)の着想(実は…)や、第4話(エロミステリ編)のくだらなさは結構ツボにはまります。最後も書き手の熱量がいまいち面白さやミステリとしてのときめきに繋がらない感じはあるけれど、こういう姿勢は嫌いじゃない。
 
 それにしてもこの作品は、みなさんの評がそれぞれとても面白いですね(笑)。レビューも芸だということを改めて実感します。 

No.4 1点 名探偵ジャパン 2017/10/08 22:38
最初にお断りしておきますが、1点付けたからといって、本作が「最低最悪…」の駄作。であるということではありません。本作は、1点を付けられるべくして生み出され作品なのです。「抱かれたくない男性タレント第1位:出川哲朗」みたいなもので、作者も出版社も、石をぶつけられること承知で世に出した、そういう作品、キャラクターなのです。高得点を付けることは、むしろ本作に対しての営業妨害になります(付ける人はあまりいないと思うけど)。
「メフィスト賞最大の問題作」という触れ込みらしいですが、作品的に「問題」ということではなく、「メタ的に言えば」この作品が賞コンクールを受賞してしまうという現状が「問題」なのでしょう。こういうものを持ち上げられたら、真面目に本格ミステリを書いている作家が、あまりに不憫でなりません。

しかし、本作の作者は、こんな「出オチ」のようなデビューをしてしまって、大丈夫なのでしょうか? 二作目を出しても、本作を読んだ読者は、ほとんどが手に取りもしなくなるのではないでしょうか。仮に真面目な本格ミステリを書いたとしても、本作のあとでは説得力ゼロです。名前を変えて再デビューするしかないかもしれません。

No.3 2点 yoshi 2017/09/18 22:03
ノリとしては東野圭吾『名探偵の掟』や深水黎一郎『大癋見警部の事件簿』に近いと感じた。
そしてその二冊は大好きなのだが、これはダメだった。
その理由は東野・深水作品は、一篇一篇が面白くてオチもあり、
時々ミステリーとしてはっとさせられるところもありで、その上でメタをやっているのに対し、
本作はメタありきで、一篇一篇がどうも感心できない出来、というところだろうか。
最終章になってようやく探偵が推理をはじめるのだが、
「メタは人に話したくなる」などという曖昧な理由が、推理の論拠になってしまうというお粗末さ。
正直1点でもいいのですが、やり切った感があるので1点プラス。

No.2 1点 はっすー 2017/09/12 00:49
これはダメミスです…
個人的にメフィスト賞作品は個性的なものが多いので好きなのですが今回は個性以前に文章が酷すぎる…
会話文のギャグは滑っていて地の文は携帯小説レベル…そんな文章で何ページの何行目に伏線がありましたと言われても読み返す気すら起きません…
この作品の目玉の意外な犯人もふーんの一言で終わるもので期待して読むと肩透かしをくらいます…
事件の一つ一つのロジックはちゃんと考えられていたとは思うので描けるのであれば次はちゃんとした文章の作品を…

No.1 6点 BLOW 2017/09/11 00:01
第53回メフィスト賞受賞作。
早坂吝曰く「昔のメフィスト賞では出し得なかった」作品。
これは正に言い得て妙。最後まで読めば意味がわかります。もしかしたらわからない人もいるかもしれませんが。

今の弱体化したメフィスト賞だから世に出られたという意味で、袋小路感バリバリ。正に鬼子であり忌み子。メフィスト賞という呪いを一身に背負って、これからも本格ミステリ界で末永く嫌われていくことでしょう。たぶん僕もたまには石をぶつけると思いますが、そんなことにはめげずに頑張ってほしいものです。