[ サスペンス ]
天井男の奇想 倒錯のオブジェ
折原一 初出版: 2002年10月 平均:5.80点 採点者数:5人

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採点傾向
No.5 4点 蟷螂の斧 2017/08/11 10:54
同じような題名が多く紛らわしい。また改題も多いし・・・。てっきり読んでいるものと勘違いしてました。天井裏の男、一階の大家の老女、二階の暴力男から逃げている人妻の各視点で語られるのですが、遅々として話が進みません。繰り返しの表現が著者の特徴でもあるのですが、本作はサスペンス感がないため、かなりイライラ(苦笑)。叙述もスッキリ感がなかったので辛目の評価です。

No.4 7点 名探偵ジャパン 2017/07/25 23:14
折原一の作品ほど、語るに困るものはないのではないでしょうか。
いえ、「叙述トリックだよ」というのは、そもそも折原作品にとってはネタバレになりえないのですが、内容についてどう語ったらいいのかが分かりません。
「それじゃあ無理に書くなよ」と言われればそれまでなのですが、私も中には「読んだけれど特に語りたいこともないため書評を書かない作品」というものも結構あります。ですが、折原作品については、何か触れておかないといけないような。それほど力のある作品ばかりですから。
折原一。もっと有名になってもいいのではないでしょうかねぇ。ミステリファンの中では当然ビッグネームですが、一般の人にも浸透してほしいというか。ガチガチのミステリってアレルギーを持つ人も多いでしょうが、折原作品みたいなのは好きな人も多いでしょう。作風から映像化可能な作品が少ないせいもあるのでしょうが。

あ、本作については、かなりの技巧を凝らしている割には分かりやすい構造をしているのではないでしょうか。折原レベルの作家であれば、いくらでも構造を複雑にすることは出来るでしょうが、読者に伝わらなければ意味がありません。その着地点を折原はよく分かっています。さすがです。
折原作品を読み慣れている人は「天井男なんて妄想でしょ」読み慣れていない人は「天井男の正体って何?」そう思いながら読み進めることでしょう。そのどちらに対しても驚きの結末が用意されています。

No.3 7点 測量ボ-イ 2016/06/12 09:27
作者名だけで、ある程度手の内は判る?方なので、今回はどう来るか
と思って読みましたが・・・なるほど、今度はそう来ましたか。
でもオチを変にひねっておらず判りやすいので、そこを好感して
甘めの採点で。

No.2 5点 E-BANKER 2010/10/02 00:12
「倒錯」シリーズのやや外伝的作品。
舞台はシリーズでお馴染みの(?)東十条は「メゾン・サンライズ」近くの古めかしい一軒家。
この作品、例によって時間軸がズラされており、それに気付かないまま読んでいると、「どういうこと?」と思わずにはいられない作りになってます。
「天井男」という発想は以前の作品でもありましたが、今回は2階の住人まで巻き込んで、「1階に住む老婆」⇔「天井男」⇔「2階の住人」という三重構造でより複雑化しています。
ただ、今回はちょっと(かなり?)クドイ!
「倒錯」シリーズの特徴といえばそれまでですが、登場人物が勝手な行動をし、それを読者が追い回させられ、最終的には「なんじゃそりゃ?」というラスト・・・
折原らしいといえばそれまでですが・・・

No.1 6点 vivi 2008/06/23 21:09
とにかく折原ミステリの技巧をすべて詰め込んだような作品。
読み終わって、ちょっと呆然とするくらいの。

気持ちがもやもや~っとなりそうな読後感ですので、
精神的に余裕のないときには読まないほうがいいかもしれません(^^;

折原作品を幾つか読んでいれば、プロットも読みきれるけれど、
その後に残る作品世界の余韻が、今回は重かったです・・・