[ 本格/新本格 ]
私情対談
藤崎翔 初出版: 2015年06月 平均:6.00点 採点者数:2人

TOPAmazonを見る書評を見る採点する

採点傾向
No.2 7点 名探偵ジャパン 2017/08/07 20:11
対談やインタビューの中に、参加者の裏の顔、陰の声が挿入されていき、思いも寄らない繋がりが暴露されていきます。
基本的に短編形式ですが、話が進むにつれて、全くの無関係だと思われていた登場人物に意外な繋がりが垣間見えてきますので、最初から順番に読んでいかないといけません。
複雑に入り組み、愛憎渦巻く人間模様の果てに迎える、壮絶なラスト。
終盤に至るまでは、いわゆる「いやミス」的な後味の悪い結末となるのかと思っていましたが、決してそうではないので、「いやミス」のようなものに嫌悪感を覚える方も安心して(?)お読みいただけると思います。
あまりに波瀾万丈すぎる人生を送ってきた人たちが多すぎ、それらがどこかで接点を持っているという設定は、確かに「やりすぎ感」はありますが、これは、本作を構築するために必要な形式でしょう。それを補うだけの勢いとパワーがある作品だと思います。

No.1 5点 まさむね 2017/01/17 22:10
 横溝正史ミステリ大賞受賞第一作。
 序盤は、様々な雑誌の誌上対談におけるやり取りを描いた連作短編的な感じ。お互い表と裏の顔が違う、しかも裏の顔は殺人経験まであるような…という、独創性という面では弱いけれども、まぁ、人物間の繋がりを含めて成り行きを想像しながら、一定は楽しめる展開。
 しかし終盤になってくると何かとゴチャゴチャしだし、ちょっと人物相関の把握が面倒に感じたりし、最終的には強引すぎるかなぁ…と感じざるを得ませんでした。設定の現実感が…とか無粋なことは言わないとしても、だって、終盤のとあるシーンは明らかに無理があると思うのですよねぇ。
 元お笑い芸人というだけあって、受賞作を含め、ノンストップの面白い話を紡ぐ才能があるのであろうなぁ、とは感じたのですが、単に人間の表裏の差異による面白さという観点ではなくて、純粋なミステリとしての面白さも見せてほしいなぁ…と今後を期待しつつ、この採点とします。