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平均点:6.70点 採点数:107件

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採点傾向好きな作家

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No.107 4点 オリエント急行はお嬢さまの出番- ロビン・スティーヴンス 2018/06/22 19:57
やはり列車の中の密閉された状況下での殺人が、雰囲気を重苦しいものにしていると思います。勿論作者はそうした状況を打開しようと色々と動きをつけてはいるのですが。
探偵役の少女二人もあまり好ましくは思えませんでした。

No.106 10点 追憶の夜想曲- 中山七里 2018/03/31 10:13
この本は、とにかく色々と凄い。
事件そのものも平凡なようでいて様々に工夫が凝らされているのだが、なんといってもメインは弁護士御子柴礼司の過去に関する怒涛の伏線回収である。
前作から順番に読んでいく事をおすすめしたい。テーマはしっかりとしていながらも、気楽に肩の力を抜いて読める10点の娯楽作である。

No.105 7点 贖罪の奏鳴曲- 中山七里 2018/02/21 12:25
この作者の原作を初めて読んだが、二段階オチ、トリック、主要登場人物のほとんど全てに見せどころを用意してある点など複数の要素が綺麗に決まり、上手く着地している。
続編があり、既に文庫化されているとの事だが、そちらの作品を読む事があればおそらく8点より下の点数は付けないだろう。

No.104 7点 スティール・キス- ジェフリー・ディーヴァー 2018/01/21 14:02
リンカーンライムシリーズ12作目。シリーズ最新作となる本書では、エスカレーターが誤作動を起こし、床板が開き穴に落ちた被害者がモーターに巻き込まれ死亡。容疑者追跡のため偶然その場に居合わせていたサックスは知人を通じリンカーン・ライムに民事訴訟のための調査を依頼する…といった内容だ。
なんといっても今回のキーパーソンはライムと同じく車椅子生活を強いられていて、ライムに弟子入りするジュリエット・アーチャーの存在だろう。ライムに謎かけをしたり、チェスの勝負を挑んだりと、物語にアクセントを加えている。
事件そのもののどんでん返しについては、いつもの通り上質な驚きが保証されている事は間違いない。

No.103 8点 宿命と真実の炎- 貫井徳郎 2017/08/26 15:52
本書は第23回山本周五郎賞を受賞した前作『後悔と真実の色』の続編として執筆された作品である。
前作をよく知っている立場の私としては物語の行方は勿論、西條のその後を知りたくて手に取った次第だが、期待を裏切らない出来に仕上がっていた。
この作者の特徴として物語の流れを多少悪くしてでも主要な人物に過酷な体験をさせてその人物の心情を深く掘り下げる、というものがあると思う。『後悔と真実の色』ではそれが西條の転落、という形を取って現れていたが、本作でもそのテクニックは健在であった。
前作から登場しているメンバーのうちのある一人が、その特異な能力によって事件解決に寄与するというのも堪らない。
全体として前作同様面白く読めたのでこの点数とした。

No.102 7点 夢幻花- 東野圭吾 2017/05/31 12:46
江戸時代には確かに存在した黄色いアサガオがなぜ見られなくなったのか、という題材に着目しここまでの物語に膨らませた作者の慧眼とイマジネーションの力を素直に称えたい。
夢幻花のタイトルの意味が最後の方になって判明した時の納得感と言ったらなかった。
8点付けようか迷ったが白夜行に7点付けていたので、それに匹敵する作品、という意味でこの点数で。

No.101 8点 ブラウン神父の童心- G.K.チェスタトン 2017/04/05 17:21
古典の書評をする、というのはそれが何であれとても気疲れのするもので、もしかしたら見当違いの事を言っていると思われるかも知れませんがその時はそっと見逃してやって下さい。
さて本書、ブラウン神父ものの1作目ですが、階級闘争や帝国主義批判といったものが作品の中に散りばめられているというのはここの方のレビューを読んで初めて知りました。そのぐらい無知で白紙の状態で当たりました。
ところがそんな私でも全体に渡り採用されているトリックの豊穣さには感嘆せざるを得ませんでした。
トリックももちろん良いのですが、各編に登場する個性的な真犯人たち、またその犯人たちにブラウン神父がどのように寄り添っていくのかも読み所かと思います(もちろん同情の余地のない犯人に対しては割りと冷淡な態度を取ります)。
個人的に気に入ったのは「秘密の庭」、「折れた剣」は勿論ですが、「狂った形」でしょうか。綱渡り的な犯人のトリックに脱帽しました。

No.100 6点 フラッシュモブ- 遠藤武文 2017/02/27 18:19
―その人格、高飛車にして奇矯。世にも無礼なこの男の前に、5つの不可能犯罪が立ちはだかる!―
徹頭徹尾空気を読まず、年上や立場が上の者にも平気で楯突く変人警視正、安孫子弘が探偵役となるシリーズのうちの一冊が本書である。
正直表題作を読んだ時はいまいち乗れなかったし、その他の4作品も余り出来がいいものとは言えなかった。
変人探偵が主人公という設定も手垢のついたものだし、強いてベストを挙げるとすれば視点が次々と入れ替わりスリリングな「場違いな男」だろうか。

No.99 7点 スキン・コレクター- ジェフリー・ディーヴァー 2017/02/18 19:00
本シリーズも数えてみれば11作目。今回はスキンアートと称して殺人行為を繰り広げていく犯人との間で、死闘が展開される。
(以下、少々ネタバレ)



展開の幾つかには唸らされもしたし、感心したのだが、ある程度読めてしまったのも事実(特にモグラ男が作中どのような処理をされるのか分かってからは、物語への関心が急速に冷めてしまった)。
7点という数字にはこれまでに紡がれてきた物語への敬意と思い入れが多分に含まれているものと考えて頂きたい。

No.98 7点 燔祭の丘- 篠田真由美 2016/11/13 14:41
建築探偵シリーズ、堂々の完結である。
最初に「美貌の帳」の表紙に惹かれて手に取り、そこから「未明の家」に遡り順々に読んで来た者にとっては、ある種の感慨を覚えずにはいられない。
主要キャラクターの疑似家族めいた生活の営みが作者の願望を反映したに等しい、現実的に考えてあり得ないと思いつつ読んでしまったのは、ひとえに文章が上手かったからである。
犯人を置き手紙一つで退場させるのも、中々気が利いている。
各々が絵に書いたような、しかし今後に期待を持たせるラストを迎えるのも想定通りで気持ちがいい。
そして最終ページで蒼が自分に纏わる様々なものを脱ぎ捨てて京介のもとに駆け寄るイメージに、不覚にも目頭が熱くなった。
とりあえず篠田先生には、素晴らしい物語の数々を有り難うございます、お疲れ様でしたと伝えたい。

No.97 7点 頼子のために- 法月綸太郎 2016/10/15 00:11
何年も前に読んだもので所々記憶が曖昧な部分があるのだが、手記の真の仕掛けや父親の頼子に対する本当の感情などに気付く事が出来、嬉しくなったものだった。法月探偵の犯人への処置が特に非人道的なものであったとは思わない。全ての謎を解き明かしたと思っていたら更に醜悪な真相がたち現れ…といった構成もグッド。頭の体操にもなり大変お得感のある読書だったと記憶している。

No.96 10点 占星術殺人事件- 島田荘司 2016/09/20 22:58
途中読者への挑戦が挟まれた中々ユニークな作品。今振り返って見て思うのは、再三に渡り差し挟まれる挑戦は自分の頭で考えずに解決編を見ると必ず後悔しますよ、という警告の意味があったような気がする。無論私がその挑戦に対して応える事はなく、それどころか答えを見てもすぐには意味を掴みかねる、といった有様であった。図で丁寧に説明されてやっと理解するに至った次第である。
これからこの作品に接する事になる幸運な読者の方々には、解決編に入る前に、せめて犯人は誰なのか思いを巡らして頂きたい。さもないと私のように答えを読んで大いなる敗北感に打ちのめされる事になる、かもしれない。

No.95 10点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2016/06/24 02:46
このような作品に対して、今まできちんと向き合ってこなかったのは痛恨の極みだといっていい。おそらく初読時の混乱や驚愕といった感情が邪魔をして、正面から相対する事を、本能的に避けたのだろう。この作品はそれほどまでに畏怖の念を抱くよう読者である私に求める。
この作品のプロットである骨格部分、および物語の進行については大変ムダがなくすっきりした構成ではあるが佳作の域を出てはいない。では何がこの作品の価値を押し上げているのか。当然孤島に集められた招待客全員が死亡したあとの仕掛けである。
だが無論読者のレベルは今や飛躍的に上がってきておりこのトリックに引っ掛かる読者は現在にはそうそういないだろう。
長年に渡り読み継がれており物語自体のはらむ魅力は認めつつ、現代のミステリ読みの基準に照らし合わせると人物造形の平板さやトリックの実現可能性に多少の疑問の余地が残る。以上、自分なりに粗を探そうと粘ってはみたものの、却って作品の価値を高めるだけの結果に終わったようだ。

No.94 6点 杉下右京の冒険- 碇卯人 2016/06/12 21:04
テレビドラマ「相棒」の主人公である杉下右京が相棒不在時に単独で活躍するシリーズ第二弾。
今回は、刑事部長より三宅島にて溺れ死んだ釣り人の検視の命を授かり三宅島空港に降り立った右京。事故か他殺か?判然としないまま、やがて事件を解くカギは18キロ離れた御蔵島にあることが見えてきてー『紺碧の墓標』
証拠品を返却するため、韓国ソウルへ飛んだ右京。そこで耳にしたUFO目撃事件と野鳥の大量死の間に意外なつながりがある事が分かりー『野鳥とUFO』
の中編二話を収録。
前回よりも本格度は落ちるが充実の内容で、特に第二話の真相には当然の事ながら思い至らなかった。声だけの登場ながらあのキャラクターが出てくるというのもファンにとっては嬉しいサービスだ。

No.93 7点 殺意の構図- 深木章子 2016/05/16 12:44
全体的に見て説明口調が若干くどい様に感じた。その事が物語の勢いを殺いでいる様にも思った。
そこを除けば細部に亘る作り込みの精緻さが目を惹き、デビュー作同様、実に達者で練られた作品であると感じた。最後のオチは蛇足のような気もするが、榊原の人間性がエピローグの中に集約されてもいるようで、個人的には興味深いものがあった。

No.92 6点 杉下右京の事件簿 - 碇卯人 2016/03/22 16:21
ご存じテレビドラマ相棒の主人公である杉下右京が相棒の不在時に単独で活躍する、オリジナル小説の第一弾が本書である。
今回は遠く日本を離れスコットランドの蒸溜所の蔵で起きた奇怪な密室事件、或いは事故を扱う「霧と樽」、奄美大島にて確保された暴力団員の護送を依頼された右京だが、現地で思わぬ事態に見舞われ―といった展開を見せる「ケンムンの森」の中編2話を収録している。
「霧と樽」の密室を形作った核は多くの方が比較的容易に見当がつくかもしれない。だが細部の手順迄をも見抜くのは非常に困難である。それと比較して「ケンムンの森」の真相の難易度は低めに設定されている。
総括としては相棒ファンの方もミステリファンの方も両方満足させるようにツボを押さえた作品である事に間違いない。

No.91 8点 十角館の殺人- 綾辻行人 2016/03/07 19:29
今さら書評するのが躊躇われる程の超有名作。
ただ今振り返ってみて思うのはこの作品はミステリの法則に沿ったオーソドックスな作品というよりは、むしろ基本を踏まえた上で当時としては相当に捻りを効かせた異色の傑作という部類に属するのではないか、という事である。
まぁ何にせよ、このようなタイプの作品が広く世に知れ渡ったというのは大変喜ばしい事である。

No.90 4点 臨床真理- 柚月裕子 2016/02/19 17:46
文庫版(上下二分冊)にて読了。
上巻までは丁寧に読んでいたが、事件の輪郭が大体把握出来てからは、下巻を一気読み。それでも自分の予想範囲内に収まってしまったのには少し呆れた。
何と言うかこのレベルの作品が大賞を受賞したという事実を信じる事が出来ない。おそらく人間の暗い欲望を描き切った、という点が評価されての事ではあると思うが…それにしても悪役の描き方が真犯人も含め俗悪で陳腐だ。

No.89 5点 月蝕の窓- 篠田真由美 2016/01/29 10:38
桜井京介にとってのモリアーティの初登場巻。
彼はその後も再三に渡って暗躍し、その都度シリーズに深い爪痕を残していく事となる。
しかしながら分からないのが彼を駆り立てる行動原理だ。どうやらシリーズ最終巻でも登場する事は確実の様なので、そのあたりの説明としっかりとした決着を切に望む次第である。

No.88 5点 テニスコートの謎- ジョン・ディクスン・カー 2016/01/22 02:57
登場人物表を開き、まずその人数の少なさに驚かされました。これは作者は余程本作に自信があるのか、或いは手抜き作品のどちらかであると直感的に思いました。
そして徐々に後者の思いが強くなっていき、これは地雷を踏んでしまったかなと多少の後悔の念とともに読み進めて行きました。
そして読了後の結論は…犯人当てと謎解き趣向がどちらも平均的なレベルで両立している標準作(つまり事前に危惧していたほどには悪くない)、というものでした。
無論第一の犯行は被害者が犯人の指示通りにおとなしく、何の不審も抱かずに従ってくれなければ成立しない類のものですし、第二の殺人に至ってはその犯行により作品全体の評価をかなり下げてしまっています。それでもなお、この犯人の本当の貌は一読に値すると言っていいと思います。

No.87 8点 容疑者Xの献身- 東野圭吾 2016/01/07 01:00
石神が花岡親子を守るために考え出したあのトリックについては、圧巻の一言。
石神と湯川の友情はウェットなものでは無く、お互いに認めあっているからこそ生じた堅固で確かな絆であり、だからこそ友人の犯したある罪を暴いていく際の湯川の心中は察するに余りある。
技巧的な部分にも見るべき所は多々あるが、湯川准教授と数学者石神の心理的な駆け引きを堪能するのが吉かなぁと思う。

No.86 6点 杉下右京の多忙な休日- 碇卯人 2015/12/30 13:29
ジャンル分けで警察小説にするか迷いましたが、読んでみると案外真っ当な推理小説だったので『本格/新本格』に区分けする事で決着を見ました。
ご存知相棒の主人公である杉下右京が遠く日本を離れてアラスカのジュノーで活躍する「哀しきグリズリー」、北海道の知床連山で起きた不可解な事象に挑む「天空の殺意」の中編二編が収録されたシリーズ第5弾。
流石に現役バリバリのミステリー作家が執筆しただけの事はあり、一作目では終盤に差し掛かり密室殺人が登場するなどサービス精神旺盛。二作目で扱われているのは悪意の連鎖とでもいったもので、読後なんともやるせない気持ちにさせられます。
重苦しいミステリー作品から離れてひと息つきたい、という時に軽く読むには最適の一冊でしょう。

No.85 6点 災厄の紳士- D・M・ディヴァイン 2015/12/24 21:14
ディヴァインの作品を読むのはこれが三作目ですが、他の二作に比べて一段見劣る様な印象を受けました。
何よりも残念なのは、真犯人の造形が他の登場人物に比べ浮いている様な感覚を覚えた事です。これでは真犯人に注目するなという方が無理というものでしょう。
ハンドルのロジックは充分に納得のいくもので楽しめはしたのですが。

No.84 7点 鬼畜の家- 深木章子 2015/12/16 19:37
仕掛けられた大きなトリックは、ミステリ読みであれば見破る事は容易でしょう。
途中叙述トリックめいた仕掛けもあり中々楽しめました。最後の犯人の独白で締める所も自分の好みと合っており、納得のいく一冊でした。

No.83 6点 すべてがFになる- 森博嗣 2015/12/07 09:47
十数年前に友人に薦められ、借りたものを読みました。犯人(または被害者)が密室内にどのようにして出現し、そして出ていったのかについては明確な解答が与えられ、まずまずといったところ。犯行の為の時間作りも斬新なアイデアで楽しめました。ただ当時世間を騒がせていたところのこの作品の持つ怜悧さや全く新しい次元のミステリ(正確にはこのような表記ではありませんが、意味するところはほぼ同じであったと記憶しています)といった謳い文句に心を動かされるものがなかったのでこの点数で。

No.82 4点 黒影の館- 篠田真由美 2015/10/26 01:58
うーん…何だろうこのマンガのような現実感の無さは。トリックとかプロット以前の問題。雰囲気だけは楽しめたので一点加点しておく。しかしこの分だと来るべき最終巻の文庫化に過度に期待するのはやめておこう。

No.81 7点 ゴースト・スナイパー- ジェフリー・ディーヴァー 2015/10/01 09:35
リンカーンライムシリーズ記念すべき10作目はバハマで反米活動家を暗殺したスナイパーと指示を出した国家諜報機関とのライムの対決を描く。
事件の構図が刻々と色を変え変化していく過程を楽しむ事は出来たものの、ライムの推理が神がかり過ぎていて現実味に乏しいし、悪役が余りに小粒で読んでいて充足感を得る事が出来なかった。
とは言えそういった細かい点に目をつぶればストーリーやどんでん返しの妙を味わいたい方にとって最適の一冊。各キャラクターの成長ぶりや心境の変化などが描かれているのでシリーズを通して読んでいる人に特にお勧め。

No.80 6点 化人幻戯- 江戸川乱歩 2015/08/23 12:24
江戸川乱歩全集第17巻(光文社文庫)にて読了。
今まで読んできた乱歩の作品の中ではトリック、物語の骨格共中々しっかりとした出来に仕上がっていると思う。
残念なのは、真犯人の造形が動機も含めて容易く(表層的には)見通せてしまう点だろうか。カマキリの例えも事前に知識として持っていたので新味が感じられなかった。犯人が暴かれる過程も乱歩にしては珍しくややおとなしめで、凄みを感じるに至らなかった。

No.79 8点 レミングスの夏- 竹吉優輔 2015/08/12 17:47
本書は2013年『襲名犯』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューした作者が、満を持して発表した受賞第一作である。
簡単に言ってしまえば6年前に起きたある事件の記憶から逃れる事が出来ずにいる少年達が、ある計画を立て、それを実行する、といった話なのだが、計画が軌道に乗り始めた矢先の少年達の衝突、警察がいつ迫ってくるかわからない中でのじりじりとした焦燥感など実に良く描けている。
誰しもリーダーであるナギの動向に注意を向ける所かもしれないが、個人的には視点人物である「僕」ことアキラにも注目して頂きたい。
一つキーワードをあげるとするなら「年齢」だろうか。この年齢が物語の根幹に関わってくる。
4年前の夏、中学二年生だった少年が立てた計画がどのような結末を迎える事になるのか、是非その目で目撃して頂きたい。

No.78 8点 吸血の家- 二階堂黎人 2015/08/07 01:16
作品の要となる過去の雪上の犯人の足跡無きトリックはまだこの手が残されていたのかと快哉を叫びたくなる出来、初読時別解に引っ掛かり、思わず苦笑してしまった記憶がある。
もう一つのテニスコートの殺人も軽く平均越え。
あとは浄霊会の密室トリックだが一番解にたどり着くのが容易く、密室の問題が解けると同時に犯人の正体にたどり着く事が可能(残念ながら私の頭では容易に結び付ける事が出来なかった)
トリックが連関していたりお互いに補いあって成立しているわけではないが単独としてのアイデアが素晴らしく、物語の中に無理なく溶け込んでいる。 

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